エンブラエル社、1,800機目のE-Jetを納入
エンブラエル社は2023年5月初旬、ロイヤル・ヨルダン航空へリース会社のAzorra社経由でE-Jetファミリーの1,800機目を引き渡しました。これは、E-Jetの納入開始から20年目の節目となります。
Aviation Week NetworkのFleet Discoveryによると、ロイヤル・ヨルダン航空に引き渡されたE190-E2は、同機種としては20機目となります。一方、より大型のE195-E2は顧客からの人気が高く、これまでに93機が納入されています。
過去20年間でE-Jetの納入数が最も多かったのは2008年で、E190の生産が本格化した年でした。この年、同社は約160機のE-Jetを納入し、月平均では13機以上に達しました。
E190/195の需要が冷え込んだ2010年代は、アメリカのスコープ・クローズに適合したE175の需要に支えられ、年間90~110機のE-Jetを納入していました。
しかし、コロナ禍によってこのバランスは崩れ、2020年の納入数はわずか44機にとどまりました。その後、生産は回復傾向にあるものの、2023年の納入数は64機にとどまっています。エンブラエル社は、今年の納入数が72~80機に増加すると予測していますが、それでもパンデミック前の水準には及びません。
同社は現在、381機のE-Jetを受注残として抱えており、今後数年でE-Jetファミリーの納入数が2,000機の大台に乗ることが予想されます。
ロイヤル・ヨルダン航空への納入後、Embraer Commercial AviationのCEOであるArjan Meijer氏は、E2の運用コストの削減、整備間隔の延長、さらには新技術を追加するための将来のアップグレードについて言及しました。「今年後半、E2のパフォーマンス向上について多くの発表を行う予定です。E2は100% SAF(持続可能な航空燃料)での飛行も実証済みです」と同氏は述べています。