E195-E2、従来機よりも高い稼働率を維持

E195-E2、従来機よりも高い稼働率を維持

最近、エンブラエルは新型E2シリーズの受注で話題となっていますが、今回は現行のE195-E2フリートが、従来機のE195やエアバスA220と比較してどの程度稼働しているかを検証します。

120席から150席のマーケットは、主に従来型のE195、その後継機であるE195-E2、そしてエアバスA220-100およびA220-300(かつてのボンバルディアCシリーズ)から構成されています。

初号機の納入から約20年が経過し、170機以上が製造された従来型のE195は、現在も80%が就航しており、驚くべき持続力を維持しています。これらの機体は、月平均160飛行時間、1日あたり5時間強の飛行時間を記録しています。

対して、プラット&ホイットニー製のエンジンを搭載し、座席数と航続距離を拡大したE195-E2は、非常に高い稼働率を示しており、北半球の夏期スケジュール期間中には月平均220時間を超えています。これは1日あたり7時間以上の飛行時間に相当し、より長距離の路線を収益性を保ちながら運航できる同機の能力を浮き彫りにしています。

一方、A220ファミリーも高い競争力を見せており、A220-100とA220-300はいずれも月平均約200飛行時間、1日あたり7時間弱を記録しています。A220-100はE195-E2よりも座席数がやや少なく、一方でA220-300はより多くの座席を提供するため、オペレーターは特定の要件に合わせて機材を選択できる柔軟性を持ちます。

ただし、E2シリーズとA220は共に、プラット&ホイットニーのPW1000G(GTF)エンジンに関連する耐久性の課題に引き続き直面しています。2025年10月に発表されるAviation Weekの2026年版 民間機Fleet & MRO Forecastの予測では、これらの問題は数年間続くと見込まれます。