航空会社上位20社の年間収益、2019年を19%上回る
世界の主要航空会社が発表した年間財務実績によると、2024年には主要航空会社グループ上位20社が記録的な結果を残しました。
売上高は計5,620億ドル以上となり、2023年と比較して5%上回り、2019年の上位20社を19%上回っています。
デルタ航空の年間収入は616億ドルに達し、2023年より6%高く、業界の新記録を打ち立て、600億ドルの大台を超えた最初の航空会社となりました。しかし、費用の増加により純利益は35億ドルとなり、2023年の最終利益より10億ドル以上低くなりました。収入に対する純利益率は6%となり、2024年と2019年にそれぞれ達成した8%と10%から低下しています。デルタ航空は4年連続で財務ランキングの首位に立ちました。
ユナイテッド航空(571億ドル)とアメリカン航空(542億ドル)がそれぞれ2位と3位に続き、前年のランキングを維持しています。4位にはルフトハンザ(389億ドル)が入り、米国以外の航空会社グループとしては再びトップに立ち、続いてエミレーツの349億ドルとなっています。IAGとエールフランス-KLMがそれぞれ6位と7位に続いています。世界最大のLCC(格安航空会社)であるサウスウエスト航空は、275億ドルという同社史上最高の収入を記録し、8位にランクインしています。
上位20社のうち、エミレーツとターキッシュ・エアラインズは収入に対する純利益率が15%で首位に立ち、シンガポール航空が14%の僅差で続いています。一方、この指標で前年比最大の増加を記録したのはTUIグループで、2023年の実績を17%上回りました。中国の3大国有航空会社であるエアチャイナ、中国東方航空、中国南方航空は、いずれも2年連続で純損失を報告しました。
世界の航空会社グループ全体の傾向は、収入が上昇している一方で、インフレ圧力、高騰する燃料価格や人件費などにより、経費も過去最高であることを示しています。IATAの最新の予測によると、2025年の航空業界の総収入は前年比4.4%成長し、1兆ドルの大台を超える見込みです。一方、経費の増加はそれよりもやや低い、総額9,400億ドルで4.1%増の見込みです。




