新型コロナウィルスが欧米の主要な航空機プログラムに及ぼす影響 COVID-19's Impact On Key U.S. And European Aircraft Programs
July 02, 2020
FVL
見通し:暗い FARAおよびFLRAAプログラムにおける高コスト要素は再検討される可能性が高い。特にFLRAAに関して、生涯運用コストがより重視されるようになったことから、調達戦略が変更されることもあり得る。
A400M
見通し:暗い 高コストにより輸出が伸び悩む可能性が高く、将来的な生産数も限定的になるだろう。納期の延長や、ヨーロッパの顧客との既存契約の再交渉が行われる可能性もある。
F-35
見通し:安定 すでに大きな負担を受けている航空宇宙防衛分野のサプライチェーンを守る意味合いから、プログラム体制は維持されるだろう。長期的なオーダーの一部には削減の可能性もあり(イタリア・イギリス)、世界的なサプライチェーン構造は見直されることもあり得る。
Eurofighter Typhoon
Credit: Airbus
見通し:安定 プログラムの長期的な展望はドイツからのオーダーが鍵になっており、購入を急がせる圧力がかけられている。輸出を見据えて性能向上の動きが加速する可能性はあるが、調達コストの高さが輸出を阻むことになるだろう。
Tempest/FCAS
見通し:明るい この将来戦闘機計画が、ヨーロッパにおける航空宇宙防衛業界を維持するための主要な取り組みになるだろう。予算面の圧力は協業をより推し進め、場合によっては2つのプロジェクトが統合される可能性もある。
Skyborg
見通し:明るい 新たな部隊と戦闘集団を編成する必要性から、無人システムがさらに注目されることになるだろう。軍の編成を再検討するほどの動きになるには、生涯運用コスト上のメリットを示すことが鍵になる。
今後 4年間で、軍用機マーケットでは国内開発プログラムにおける優先順位の再設定と、主要プログラムおよび軍の編成に関する戦略的な再評価が行われることになる。ここでは、欧米の主要プログラムの一部について、その見通しを紹介する。
Over the next four years, there will be a prioritization of funding for domestic programs and strategic re-assessment of key programs and force structure in the military aircraft markets. Here's what might happen to some of the key US and European aircraft programs.
Source: Aviation Week Intelligence Network. Aviation Week Intelligence Networkをもっと知りたい場合、こちらをクリックして下さい。